明嶺荘/30周年記念誌 ねんりん

2021.01.18

_Editorial Design

本誌を制作するにあたり、企画・編集・撮影に1年、冊子の編集・構成に半年、合わせて1年半という長い時間をかけて特別養護老人ホーム「明嶺荘」職員の方々と共に、明嶺荘と向き合いデザインを進めました。

 先ず、本誌をデザインするにあたり特に意識した点は、明嶺荘の核心にある「あり方」を探求し、過去、現在、未来の時間軸を通して読者の方々に明嶺荘のストーリーを伝えることでした。また、そこから未来の展望までを感じていただくことでした。

 制作のスタートは2019年4月、はじめの半年間は記念誌編集委員の皆さんと明嶺荘の「らしさ」「あり方」「これから」について考えを広げるために、デザインの手法を取り入れたワークショップを行いました。その結果、明嶺荘の核心は「明るい」という言葉に集約されました。職員の方々が明るい、施設環境が明るい、ご利用者さんや地域の方々の笑顔が明るいなど、施設名に「明」の字が入っていることもあり、皆が共通して明嶺荘に対して明るいイメージを持っていました。私自身は、今まで介護業界に対して暗いイメージを抱いていましたが、職員の方々と話し合いを重ねる中で、前向きな姿勢で楽しそうに語る姿から、介護に対するイメージが「暗」から「明」へと変化していきました。読者の方々にも本誌を通して、明嶺荘の取り組みから、介護への前向きな姿勢を感じていただければとても嬉しいです。

 また、本誌をデザインするにあたり、ワークショップを実施しながら職員の方々と一緒にコンセプトメイキングを行うデザインプロセスは、私にとって初めての試みでした。はじめは内容がまとまるか心配な部分もありましたが、編集委員の皆さんの想いが集まり、結果的に施設に関わるたくさんの方々の想いをこの一冊にギュッと凝縮することができました。

 最後に本誌の制作に協力いただいたご利用者さんとそのご家族、地域の方々、施設に関係する各機関の方々、イラストレーターのしおりさん、碓氷印刷さん、そして記念誌運営委員会の皆さん、施設長さん、たくさんの方々のご協力により本誌を完成できたことに深く感謝いたします。



保存用と配布用の2種類を製作しました。

記念誌(保存用)




記念誌表紙(配布用)





client

社会福祉法人あんなか福祉会・明嶺荘

Dr/AD/D Kosuke Takeuchi

協力 明嶺荘 記念誌編集委員

http://annakafukushikai.or.jp/publics/index/41/0/


Illustrator たむらしおり

 http://shioritamura.com


印刷/製本 碓氷印刷 株式会社